普通に「ピル」と言えば、それは経口避妊薬、のむことで避妊ができる薬のことです。
だから、ピルは避妊の役に立ちます(当たり前ですね)。
どれくらい役立つかと言えば、のみ忘れがなければほぼ完璧です。
しかも、将来子供が欲しいと思った時、ピルをのむのをやめれば、2~3カ月のうちに妊娠ができる状態に戻ります。
妊娠したくない間は確実に避妊でき、妊娠したくなったら妊娠できるようになる、このような避妊法はほかにありません。
その意味で、理想的な避妊の手段と言えます。
でも、ピルは避妊の役に立つだけではありません。
女性の体にとってほかにもいろんな効果があります。
生理のトラブルの解消
まず、生理痛が軽くなります。
もともと生理痛に悩んでいない人には関係ないかもしれませんが、生理のたびに痛みが辛くて仕事を休むとか、生理のある間は毎日鎮痛剤が欠かせないという人には頼もしい薬です。
実際、避妊のためでなく生理痛の治療のためにピルをのんでいる人も珍しくありません。
それから、出血量が少なくなります。
1日何回もタンポン(あるいはナプキン)を取り替えないといけないので不便でしかたない、という人、あるいは出血量が多すぎて貧血ぎみな人にはお勧めです。
生理不順にも有効です。
のみ方についてはまた次の機会に詳しく説明しますが、基本は3週間のんで1週間休むパターンです。
この1週間のお休み(ピルをのまない期間)に生理が来ます。
次の生理がいつ来るか読めないので、仕事やレジャーの計画が立てにくいような人はピルを規則的にのむことで、次の生理がいつになるか、ほぼ確実に予測できるようになります。
最後に、PMS(月経前症候群)について。
PMSというのは生理が近づくと精神的に不安定になってしまう、ささいなことでイライラして周りの人にあたったり、急に落ち込んだりしてしまう、そんな状態です。
PMSに対するピルの効果は、生理痛や生理不順に対するほど劇的ではありません。
効く人もいるけど、効かない人もいるのが正直なところです。
だけど、効く人もいるのだから、PMSで困っているなら、試す価値はあります。
ピルで減るガンも
生理のトラブルへの効果はピルをのみ始めてすぐに実感できます。
一方、長い間(数年以上)のみ続けることで得られる効果もあります。
信じられないかもしれませんが、ピルをのみ続けることで発生率が半分に減るガンがあります。
卵巣ガンと子宮体部ガンです。
もう何十年もピルが使われているヨーロッパやアメリカでの研究によれば、ピルを5~10年以上のんでいた女性では、卵巣ガンと子宮体部ガンが半分になることが、いくつかのデータで裏付けられています。
この2つのガン、特に卵巣ガンは早期発見が難しいので致死率(かかった人が死ぬ率)が高いガンです。
そういうガンが減るのは女性にとって素晴らしいことです。
生理のトラブルを解消できて、ガンも減る。
これだけだと、ピルは良いことずくめの魔法の薬です。
もちろん、良いことばかりではありません。
残念ながら、ピルにも欠点、副作用があります。
それについては次回説明しましょう。





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